秋に田んぼの刈り入れも終わるとその分遊び場も広くなります。
そんな時期を待ってか、セスナ機がお店の開店広告などのビラ撒きにやって来ます。 色こそ違え同じようなビラなのでたくさん拾っても仕方が無いのですが、子供の心情はやはり人よりたくさん集めたいもの、 あちこちの田んぼを駈けずり周って運動靴を泥んこにしてまで何枚も拾ったものです。 そんな広い田んぼは模型飛行機を飛ばすにも格好の場所、手作りの飛行機で友達と滞空時間を競いました。 そしてこれまた手作りの竹とんぼや杉玉鉄砲、スズメ撃ちなど小刀1本で作れる簡単なものも大切な遊び道具でした。 秋は実りの秋、芝栗は勿論、オニグルミ、バチリン、あけびなど山にはいくらでも木の実などが生ります。 また土中のクロスズメバチの巣を獲る工夫も色々で、 セルロイドを燃やして巣に入れ蜂を麻痺させている間に蜂の巣を獲ったこともありますが、 何時もその代償に頭を数ヶ所刺されました。 今ならキンカンでしょうけど、当時は小便でも塗っておけとのこと、出ない小便を無理して少量出して頭に・・・ それでも時が来れば腫れも引いたので民間療法で大事には至りませんでした。 そんな汚いことのお陰で当時は花粉症やアレルギーなどに掛かる人は少なかったように思います。 今はその点、身体がきれいになり過ぎて免疫が無いのでしょうね。 虫獲りとしては他に2~3回、同じく秋にイナゴを捕まえに行きました。 手ぬぐいを袋状に縫って竹の筒を付けて獲ったイナゴを順次袋の中に入れます。 後は湯を沸かしてそのまま茹でて甘辛に煮付けて甘露煮の出来上がりです。 他には田んぼからタニシも採って来て泥を吐かせてから酢味噌で食べたりもしました。 結構美味しかったことを覚えています。 台風の後には近くの池が氾濫して逃げ出した鯉や鮒が水路を泳いで来ます。 下流でザルを当てて待ち構えることも忘れていませんでした。 どうやって食べたかは覚えていないのできっと近所の池にでも放したのでしょう。 このように遊びで四季を楽しんだのですが、今の子供たちはそういった楽しみはまったく知らないようですね。 私の家は放任主義では無かったのですが、あまり「勉強しろ!」と口うるさく言われなかったように思います。 なのでそれを良いことに遊びに耽っていましたが、もし遊ぶことが出来ず勉強ばかりしていたら、 もう少し賢い人間になっていたかも知れませんね。
by sikisai02
| 2014-03-26 00:03
| 懐かしき昭和の時代
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