よく「魔法の〇〇」と言う表現がされますが、サイダーやラムネは子供の頃の私にとってはまさにその存在でした。
今だに好きで炭酸飲料を良く飲みますから最初に飲んだ時の感激が強かったのでしょう。 私の父は当時山の仕事で、3歳の私は遠い道のりを歩かされてよく山小屋へと連れて行かれました。 バスの終点から数キロの道を歩くのですが、子供にとってその距離は辛いものです。 しかしバスから降りると一軒家の茶店があり、店頭の水鉢には壜のサイダーが冷やしてありました。 私はそれを飲ませてもらうことが唯一の楽しみで、それと引き換えにこれから歩かされる距離を我慢するという約束があったように思います。 コップを借りて注いでもらった水は次から次へと泡粒が湧き上がり、喉でそれが弾けて例えようも無い甘い刺激を感じたものです。 「この世にこんなに美味しい飲み物があったのか・・・」と。 サイダーに似たものにラムネがあり、これまた壜の中のガラス球の動きが珍しくて何度もひっくり返したり・・・ 小遣いを貰って高山祭りを見に行った時は必ずラムネとドーナツを買うことを忘れませんでした。 今でもサイダーやラムネはありますが、大人になって口が肥えたのでしょう、 昔のような味はしませんがそれでも飲むと当時を思い出します。
by sikisai02
| 2014-03-08 00:03
| 懐かしき昭和の時代
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